学校で、アンケート調査や個別相談で
よく「欲しい情報はあるか」と聞くと挙げられるのが
志望校(志望大)の出題傾向です。
まあ入試に向けておべんきょーしていれば
当然最も気にするべき情報です。正しい関心ではあります。
それについては以下のように答えておきます。
(ここでは大学入試 日・世の話に限ります。)
高2だろうが高3だろうがとにかくまず、今すぐに、
志望大学の過去問の出版物(赤本など)
を、手に取ってください。
立ち読みでもかまいません。そして、
①パラパラ見ましょう。
それから、赤本だろうが青本だろうが、
②出題の分野や形式が年度別に表にしてまとめてあるものが
巻頭に掲載されているのでそれを見ましょう。
以上2つの作業のみで、
受験素人のあなたがたが自分なりに見出せることが、
知っておくべき出題傾向です。
例としては、
●論述があるか&その割合
●選択肢1つが2~3行もあるような、
センターレベルとは違う正誤問題があるか&その割合
●マークシートか、漢字をしっかり書かせる記述式か
●極端に近現代重視だったりしないか
●文化史がまったく出題されなかったりしないかor逆にかなり出題されていないか
(特に日本史)
繰り返しますが、素人がざっと見て分かることばかりです。
こうした傾向に関しては、はっきりとした対策を打つことができ、
またそれは当然必要でしょう。
一番分かり易いのは論述。特に国立型の。
これには専用の戦術があり、専用の訓練が必要です。
また、日本史の文化史で、
寺や絵画の名前を細かーーーく憶えるような、
いささか不毛な学習が必要か否かでは、
私見ですがかなりおべんきょーの方針として違ってきます。
まあ文化史に限りませんけどね、重箱の隅問題は。
ただ、文化の分野は細かすぎると理屈抜きの暗記になって一番不毛になりがちなのと、
逆に東大とかだったら「そういうのは一切要らない」で済むんですよね、文化は。
おっと、閑話休題
こういう、誰が見ても分かることが大事なことです。
これらのことを入試直前まで知らないでおべんきょーしているとしたら
それはマヌケというべきでしょう。
そんなマヌケで愚直な高校受験生が、20年近く前にいました。
その大失敗が彼を戦略家として生まれ変わらせ、
こういうサイトもうまれました。(笑)
以上のような「傾向」は、
早いうちに過去問で見て、認識しておいて下さい。(高3は今すぐにです。)
その上で、具体的な相談は個別に来て下さい。
なーんだ、そんなの当たり前って感じですか?
(でも意外とやってない人、多いよ。)
知りたい「傾向」、聞きたい情報はそんな大雑把なのじゃないってか?
ではお答えしますが、
あまりにも細かく「傾向→対策」といったことに神経質になるのは、
敗者の勉強姿勢です。
まず大事なのは普通に授業を受け、ノートかプリントに慣れ親しんで、
かつ適切にアウトプット練習をして、知識がソラで出てくるかどうかです。
どこの大学でも(難関になるほど)それが基本で、
それがあやふやなのに出題傾向や形式ばかり追っても点数は上がりません。
出題傾向は、過去問をやって自分がつかむものです。
5年もやりゃ分かりますよ、
「近世・近代で用語集の頻度1がちょいちょい出るな」とか
「経済史の正誤がえぐいな」とか、
誰でも分かります。
やりゃ誰でも分かることをやたらに質問する人は、
まあ大人の世界にもいますけど、ずばり敗者、できない人です。
おっと悪口が過ぎましたかね、まあ、自戒です、いやマジで。
僕が質問したときはググっても分からなかったときなので、
許してね、周りの方々。
結論、
①誰が見ても分かる、表面的な傾向(出題形式、大まかな分野)を、今すぐつかもう。
(By 赤本等の立ち読み、チラ見)
②誰が見ても分かる、出題内容に関する傾向は、やりながらつかもう。
(By 過去問研究)
③素人が過去問をやっても気づかないような傾向など、知る必要はありません。
予備校・塾の脅迫営業・催眠商法にはまらないで下さいね。
↑
この最後の1行も悪口めいていて申し訳ないんですが、
2011年にこの文章のオリジナルを書いたときからのもので、
今回書いていて当時のことを思い出しつつ、
残しました。
当時学校で相談に来る生徒や家庭教師先の生徒から聞く、
予備校の「営業」内容が、ホントにひどいものでした。
予備校講師の先生におかれましては、ぜひ誤解なさらぬよう。
先生方の授業という商品一つ一つは優れたものです。
(僕の商売も、それらの商品の上に、
その上手なチョイスの仕方という形で成り立っています。)
しかし、その「売り方」において、
どう考えてもメチャクチャがまかり通っていたのです。
親からカネを引き出す決定権だけもって、
大人の社会を知らない高校生相手に。
しかもその「尖兵」としてこれまた年端もいかない大学生を使って。
この点においては、僕は「残念ながら」、
かの武田塾の「プロパガンダ」に賛成せざるを得ません。
今はどうなんでしょうね。
うちの塾生しか相手にしてないので、外のことは分かりませんなあ。